工務店で働く先輩の声

一歩ずつ、自分を信じる。家づくりのオールラウンダーへ|株式会社建築工房零 仙台泉支店 宮崎千遥さん

所 属
建築工房零 仙台泉支店
出 身
宮城大学

宮城県仙台市・建築工房零で働く宮崎千遥さん。同社に今年入社したばかりの新人だ。
まちづくりを学ぶために、故郷である栃木県日光市を離れ、宮城県の大学へ進み、建築コースを卒業後、コロナ渦の2020年4月に入社した。

いずれ地元のために働きたい

日光東照宮の近くに、教員をしていた両親のもとに生まれ、祖父母に面倒を見てもらうことが多かった。祖父が地元の観光や街づくりのために晩年まで活動する姿を見て、自分もいずれ地元のために仕事をすることがいつしか目標になった。大学でまちづくりを学ぶ中で、建築への想いが芽生える。コンクリートのモダンなものより、自然のものや昔からのものを使った建築が好きだと感じた。

地元・日光の山車“花屋台”。前2列目の左にいるのが本人。大学の卒業制作では、この花屋台のため住処をテーマに。

他の学生とは違う就活に不安を感じながらも、自分を信じて

まわりの友達の多くが、ゼネコンやハウスメーカーに興味を示す中、地域に根差した工務店が気になっていた。そんな時に、ゼミの教授から同社にOBがいることを知らされる。他の学生で地域工務店を志望する者はなく、話題にすら上ることもなかった。不安もあったが、自分を信じて、OB訪問、会社説明会の扉を叩いた。そこで出会った人の言葉は、どれも飾り気や嘘のない本物だった。初めて同社の住宅を見た時、“ここだ!”と直感で入社を決めた。一目惚れだった。しかし、面接では、思いもよらない言葉を投げかけられる。「ほかの会社も見た方がいいよ」。そこから2カ月ほどで4社を見て回り、内定も取れたが、もやもやは増えるばかりだった。時間ばかりが過ぎ、焦りと不安が増幅する中、迷わず背中を押してくれたのは、ゼミの教授だった。同社スタッフも、喜んで迎えてくれた。

コロナ渦ながら、できるようになった3つの仕事

入社したのは、コロナ渦の真っただ中。同社でも、建築現場を除き、ほとんどのスタッフが在宅勤務になっていた。例年であれば行うはずの新人研修も見送られ、全く先が見通せなかったが、上司が新人である自分に教えるために、時間と労力を費やし、様々な準備をしてくれた。その気持ちが嬉しかった。その気持ちに応えたいとエネルギーが湧いてきた。入社から3カ月半の期間で、できるようになったことが3つあるという。一つ目は、営業と接客。この前、初めて展示場に来るという方の接客の機会をもらい、上司とロープレを重ね準備をして挑んだ。結果は次回のアポイントを取ることできたが、実際は上司のサポートによるところが多かった。二つ目は、土地探し。新築予定のお客様のために、土地情報を集め、資料をつくり提案している。三つ目は、動画の編集だ。現在携わっている建物のお引き渡し時にお見せするMOVIEを計画しているという。

入社して初めての仕事は模型づくり。プラン提案時から同席させてもらい、現在は建て方も済み、これから上棟式を迎える。

実は、建築の進むエリアは10年前の東日本大震災で大きな被害があり、ようやく再建に漕ぎつけた。

ほど近くにある、復興まちづくりの中核をなす商業施設。この地域のためにも、建築を通して貢献したい。

一歩ずつ。家づくりのオールラウンダーに

これからの目標を訊ねてみると、家づくりのオールラウンダーになりたいという。来春までの間に、営業では、自力でアポを取り、自力で土地を決め、予算計画ができるようになること。現場では、職人さんからの信頼を得て、現場管理を覚えることが目標だ。加えて、2級建築士の取得も目指す。同社では、これまでの職種制の組織から、チーム制の組織へと移行し始めたこともあり、営業から設計、現場管理と、総合的な建築力を身に付けるには適した環境は整っている。

きっと、近い将来、家づくりのオールラウンダーとして、お客様に、地域社会に、自然環境にと貢献する彼の姿を、微笑ましくも頼もしく目にする日が訪れることだろう。

通勤は、自転車で片道20分程度。早起きは得意だ。

子どもと関わるのが好きで、学生時代からゼロ村牧場で開催する森の親子ようちえんにボランティアで参加している。

工務店人財プロフィール

名  前 : 宮崎 千遥さん
所  属 : 株式会社 建築工房零 仙台泉支店
出身大学 : 宮城大学卒
出 身 地: 栃木県日光市