東京理科大学4年生の出口陽菜さん。相羽建設に1日会社見学(オープンカンパニー)にお越しいただきました。Koumuten Job!主催のセミナー「オモシロ工務店 生き方見本市」に参加したことをきっかけに工務店の仕事に興味を持ったとのこと。出口さんから見た地域工務店の仕事をレポートしていただきました。
工務店という仕事を知ったきっかけ
私は、春休み中のZOOMでの工務店紹介のイベントをきっかけに、相羽建設を知りました。大学4年生になるタイミングで将来を考えたときに、そのイベントに参加するまでの私には、大手の企業か個人事務所のアトリエ系かの2種類の選択肢しかありませんでした。そんな中で初めて工務店という存在を知り、興味を持ちました。
イベントでお話を聞く中で特に魅力を感じたのは、工務店という存在が地域に近いというところでした。ただ建物をつくるだけではなく、地域の人たちとの関わりやつながりをつくる役割を持ち、暮らしの中での営みを形成していくという活動が素敵だと思い、会社見学を希望しました。
建築をつくるだけにとどまらない、多様な取り組み
今回、丸一日かけて相羽建設の拠点をいくつか案内していただきました。訪問する先々で温かく迎え入れていただき、いろいろな方に話を伺い、たくさんのことを学ばせていただきました。
まず、設計・施工だけでなく、現場管理や広報・イベント・リフォーム・メンテナンスなど、想像していた以上にたくさんの仕事があることに驚きました。
住宅自体だけではなく家具も大工さんがつくっているということで、木の温もりを感じられる手触りと、各所で微妙に異なる扉の納まりや建築と一体となっている家具が印象的でした。訪れる各場所で、家具や建具の納まりの共通言語があり、適材適所の納まりの工夫や相違点を探すことが楽しかったです。
また、家づくりを考えている人向けに、実際にモデルハウスに泊まり、居心地を体験することができる仕組みがあったり、建物の申請が不要な範囲で建てられる小屋の提案があったりと、いろいろな人が、「何かをやってみたい!」と思えるような取り組みをされていました。
今回の訪問を通して、施工場所や加工場所、泊まれるモデルハウスなどが工務店の本拠地に近いことも魅力の一つだと感じました。距離的な近さはもちろんのこと、工務店ならではの心理的な距離の近さにも安心感があります。
オープンカンパニーを経ての気づき
建築をつくるということは、物理的には、「建物=モノ」をつくることに目が向きやすく、学校の設計課題ではそれで完結しがちでしたが、そこで暮らす人々の日常のシーンやちょっと特別な出来事などの「コト」をつくることも重要な仕事の一つなのだと改めて気付かされました。
将来を考える中で、建築設計に関しての視野が広がり、価値観が変わりました。
貴重な経験をさせていただきました。ありがとうございました。